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【司法書士監修】身寄りがなくても安心 | 身元保証人と成年後見人の違いと後悔しない備え方
将来の入院や介護施設への入居を考え始めたとき、「身元保証人」と「成年後見人」の違いが分からず、不安を感じる方は少なくありません。
特に「身元保証人」や「成年後見人」と検索している方の多くは、老後を安心して迎えるために、どの制度をどのように準備すればよいのか分からず悩んでいるのではないでしょうか。
成年後見人と身元保証人は、役割や制度の性質が異なり、どちらか一方ですべてを代替できるものではありません。
一方で、すべての人に同じ備えが必要というわけでもなく、家族構成や健康状態、価値観によって適した選択は異なります。
本記事では、それぞれの制度の違いと役割を整理したうえで、老後の備えを考えるための判断材料をお伝えします。
✅ 身元保証人と成年後見人の役割と制度上の違い
✅ 成年後見人が身元保証人の役割を担いにくい理由
✅ 入院や施設入居時に起こりやすい現実的な問題
✅ 備え方を考えるうえで知っておきたい考え方の整理
✅ 老後の不安を減らすための現実的な準備の視点
◎ 将来の入院や介護施設入居に不安がある
◎ 一人暮らし、または身寄りが少ない
◎ 成年後見制度だけで十分かどうか知りたい
◎ 身元保証や死後の手続きを誰に任せるか迷っている
◎ 情報を比較したうえで慎重に判断したい
成年後見人とは
判断能力が低下した後に法的に支援する制度
成年後見人とは、認知症などにより判断能力が不十分になった人を支援するため、家庭裁判所によって選任される法定代理人です。
民法に基づく制度であり、本人の財産や権利を守ることを主な目的としています。
主な役割には、次のようなものがあります。
・ 財産管理や日常的な支払い手続き
・ 契約行為の代理や、不利益となる契約の取消
・ 本人の利益を守るための法的な支援
一方で、医療行為への同意については、本人の意思や家族の意向、医療機関の判断が重視されるケースが一般的です。
法律上、成年後見人には「死期を左右するような重大な医療行為(手術や延命治療の停止等)」への明確な同意権は認められていません。
そのため、本人が元気なうちに自らの意思を示しておくことが重要です。
身元保証人とは
入院・施設入居時に求められる生活面の支援者
身元保証人とは、医療機関や介護施設との契約において、本人に代わって一定の責任を負う契約上の立場を指します。
法律で定義された公的制度ではなく、法律上の義務ではありませんが、入院や施設入居に際して事実上の必須要件として機能している役割です。
一般的に想定される内容には、次のようなものがあります。
・ 入院や施設入居時の保証契約への署名
・ 緊急時の連絡先としての対応
・ 退院や退去時の調整
・ 本人の希望や状況を医療機関や施設に伝える補助的な対応
身元保証人は法的な代理人ではなく、本人の意思決定を代行する権限を持つものではありません。
そのため、判断能力があるうちに「誰に何を任せるのか」を整理しておくことが重要です。
なお、身元保証人を「家族」が担う場合と、「身元保証会社などの第三者」に依頼する場合とでは、対応範囲や負担が異なります。
身元保証会社へ依頼するメリットについては、下記の関連記事で詳しく整理しています。
関連記事 👉 身元保証を身元保証会社等に頼むメリット 入院時や緊急時の対応まとめ
身元保証人がいないとどうなる?直面する2つの現実的リスク
「身元保証人がいなくても、なんとかなるだろう」
と思われがちですが、実際には以下のような困難に直面するケースが少なくありません。
入院・入居の手続きがスムーズに進まない
多くの民間病院や介護施設では、緊急連絡先や費用支払いの担保として身元保証人を求められます。
法律上は「保証人がいないことのみを理由に拒否してはならない」という建前ですが、実際の手続きにおいては、緊急連絡先の指定を避けて通れないケースが多いため、事前の準備が欠かせません。
緊急時の意思決定が遅れる
意識不明の重体になった際や、緊急手術が必要な際、病院は家族や保証人に連絡を試みます。
頼れる人がいないと、必要なケアの判断が遅れるリスクが生じます。
「自分の場合は、誰に頼むのが現実的なんだろう?」と不安に思われたかもしれません。
状況によって最適な組み合わせは異なります。
まずは現状を整理するために、専門スタッフとの無料相談を活用してみませんか。
身元保証人と成年後見人の違い
| 比較項目 | 成年後見人 | 身元保証人 |
| 根拠 | 法的制度(家庭裁判所) | 契約(民法上の委任など) |
| 主な役割 | 財産管理・契約の代理 | 緊急連絡先・支払保証・退去対応 |
| 開始時期 | 判断能力低下後 | 契約後すぐ(入院時など) |
| 死後の対応 | 原則終了(一部例外あり※) | 契約内容により可能 |
※2016年の法改正により、火葬や一部の支払いなどは成年後見人も行えるようになりました。
しかし、遺品の整理や住居の解約などは依然として対応範囲外となるため注意が必要です。
役割と性質の違いを整理する
成年後見人は、家庭裁判所が選任し、主に「財産管理や法的な保護」を担います。
判断能力が低下した後に制度が開始され、原則として本人の死亡によって職務は終了します。
一方、身元保証人は、本人が契約によって依頼し、入院や施設入居に際して必要となる「身の回りの支援や手続き」を担う役割です。
契約内容によっては、死亡後の事務対応まで含めることが可能です。
成年後見人が身元保証人の役割を担いにくい理由
成年後見人と身元保証人を分けて考える理由
成年後見人は「本人の財産を守る(支払う)」立場であり、身元保証人は「費用請求や支払いに関わる(保証する)」立場です。
これらを同一人物が担うと、利益が相反するおそれがあります。
そのため、制度の目的や立場の違いから、第三者の専門家が後見人の場合などは特に、両方を兼ねることには注意が必要とされています。
ただし、親族が後見人を務める場合など、個別の事情によって対応が異なるケースもあります。
高齢期に想定しておきたい4つの場面
① 入院や施設入居時に保証人を求められる場面
② 緊急時に連絡や一定の対応が必要となる場面
③ 医療方針について本人の意思を伝える必要がある場面
④ 死亡後の事務手続きが発生する場面
これらすべてを一つの制度だけでカバーするのは難しいのが実情です。
特に、死亡後の手続きは成年後見制度の対象外となるため、生前の備え(死後事務委任契約など)が重要になります。
関連記事 👉 身寄りがない人の葬送準備 死後事務委任契約で任せられる内容
備え方についてのさまざまな考え方
老後の準備に「正解」はなく、人それぞれ考え方が異なります。
成年後見制度を中心に考える場合
法的な保護を重視し、財産管理や契約行為を適切に行える点に安心感を持つパターンです。
身元保証や死亡後の対応については、必要になった段階で検討したいという考え方です。
身元保証は家族や親族に任せる場合
家族関係が良好で、緊急時や死亡後の対応まで任せられる人がいる場合、外部サービスを利用しないという選択も現実的です。
将来の状況を見ながら判断したい場合
健康状態や家族状況の変化を踏まえ、その都度、具体的に検討したいという考え方です。
大切なのは、自分の状況や不安に照らして、どの備え方が合っているかを整理することです。
複数の選択肢を比較しながら、納得感のある形を探しましょう。
【チェックリスト】自分に合うのはどちら?状況別の選び方
「結局、自分はどちらを優先して準備すべき?」と迷われる方のために、判断の目安をまとめました。
「成年後見制度」を検討すべき方
□ すでに物忘れが増えるなど、判断能力に不安がある
□ 自分の財産(預貯金や不動産)を法的にしっかり守りたい
□ 悪質な詐欺や不要な契約から守ってくれる代理人がほしい
「身元保証サービス」を検討すべき方
□ 近いうちに入院や介護施設への入居を予定している
□ 緊急時の連絡先や、入院中の身の回りのお世話を頼める人がいない
□ 自分が亡くなった後の葬儀や片付けまで、一貫して任せたい
「両方の併用」を検討すべき方
□ 身寄りがなく、認知症対策と生活面のサポートの両方に備えたい
ポイント
どちらか一方で全てを解決しようとするのではなく、自分の「今」と「将来」の不安に合わせて組み合わせることが、後悔しない備えのコツです。
チェックリストでご自身の優先順位が見えてきたら、次は「具体的な進め方」を確認しましょう。
ティアでは、身元保証から後見制度の活用、死後の事務まで、お客様お一人おひとりのこれからの暮らしに最適な組み合わせをご提案しています。
まとめ|自分に合った備え方を選ぶために
成年後見人と身元保証人は、それぞれ異なる役割を担います。
大切なのは、情報を正しく理解し、自分の今の状況、そして将来の不安に合った選択肢を検討することです。
お問い合わせ・資料請求はこちら:ひとりで悩む時間を、安心に変えるために
「まずは自分の状況を整理する」ことから始めませんか?
老後の備えに「早すぎる」ということはありません。
制度が複雑で、何から手をつければいいか分からないと感じるのは当然のことです。
「まだ何も決まっていないけれど、話を聞いてもいいのかな?」
もちろん大丈夫です。むしろ、何も決まっていない段階でご相談いただくことで、不要な契約を避け、本当に必要な準備だけを整理できます。
ティアの高齢者等終身サポートでは、契約を急かすことは一切ありません。
「自分の場合は、身元保証人と後見人のどちらが必要?」
「子供に負担をかけたくないが、どう伝えればいい?」
「費用の目安をざっくり知りたい」
このような、まとまっていない悩みをお話しいただくだけでも、不安を解消する第一歩になります。
お一人で抱え込まず、まずは情報整理から一緒に始めましょう。
将来の「安心」をつくるための最初の一歩として、私たちをご活用ください。
お電話またはお問い合わせフォームからご相談いただけます。




