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救急搬送・入院時に自分の意思を伝えるための備え|意思表示指示書と高齢者等終身サポートの役割

2026年02月26日 豆知識

突然の体調悪化や事故によって救急搬送され、意識を失った場合、自分がどのような医療を受けたいのか、あるいは受けたくないのかを医師に伝えることができません。
このとき、本人の意思が確認できなければ、医療現場では生命維持を含む標準的な救命処置が行われるのが一般的とされています。

特に、身寄りがない方や、親族に医療判断の負担をかけたくないと考えている方にとって、救急搬送時や入院初期の意思決定は大きな不安要素です。

こうした事態に備える手段として注目されているのが、あらかじめ自分の医療に関する希望を記しておく「意思表示指示書」です。

「意思表示指示書」は、一般的には「事前指示書」や「リビングウィル」などと呼ばれることもありますが、ティアではその内容をより分かりやすくお伝えするために「意思表示指示書」という名称を用いています。

さらに、高齢者等終身サポート事業者と連携することで、その書面を医療現場へ確実に届け、本人の考え方や希望を医療現場へ伝える体制を整えることが可能になります。

【この記事で分かること】
✅ 救急搬送時に意思表示指示書がある場合とない場合の違い
✅ 意思表示指示書とリビングウィルの役割の違い
✅ 自分で作成した書類の有効性と注意点
✅ 高齢者等終身サポート事業者が支援できる範囲と限界
【こんな人におすすめ】
◎ 一人暮らしで体調急変時の対応を準備したい
◎ 延命治療に関する具体的な希望をあらかじめ決めておきたい
◎ 遠方の親族や疎遠になっている親族に医療判断の負担をかけたくない

救急搬送・入院時の医療判断は誰が行うのか | 意思決定支援が必要とされる理由

救急搬送された際、意識がない状態では、本人に代わって「どのような治療を行うか」を判断する存在が必要になります。
通常は家族がその役割を担いますが、おひとりさまの場合、医療機関側が治療方針を決定するのに苦慮するケースが少なくありません。

そこで重要になるのが、あらかじめ自分の希望を記しておくための準備です。


救急搬送時に意思表示指示書がある場合とない場合の決定的な違い

救急搬送され、本人が意思表示できない状況を想定して比較します。

意思表示指示書がない場合

本人の医療に関する希望が確認できない場合、医師は医学的妥当性と倫理指針に基づき、生命維持を含む標準的な救命処置を行うのが一般的です。

人工呼吸器の装着や経管栄養などについても、本人の意向が不明な以上、医療機関としては治療を中止する判断を行いにくく、処置が継続されるケースが多いです。

親族がいる場合は連絡が取れるまで判断が保留されることもありますが、身寄りがない場合には、医療機関内での協議や倫理的判断を経て方針が決められるため、現場の負担が大きくなる傾向があります。

意思表示指示書がある場合

あらかじめ作成された意思表示指示書があれば、医師はそれを本人の推定意思を把握するための重要な資料として、治療方針を検討する際の参考とすることができます。

例えば、延命治療に対する考え方や、希望する医療行為、受けたくない処置が具体的に示されていれば、医療チーム内での判断がスムーズになります。

高齢者等終身サポート事業者など、本人の意思を預かる第三者が関与している場合は、その書面を速やかに医療機関へ提示し、本人の考え方や希望内容を伝える補助を行うことが可能です。


意思表示指示書とリビングウィルの違い | それぞれが想定している医療場面とは

よく似た言葉に「リビングウィル」がありますが、意思表示指示書とはカバーする範囲が異なります。

リビングウィル

一般的には、主に終末期(回復の見込みがない状態)において、人工呼吸器の使用など、延命治療に関する希望や拒否の意思を示すための書面として知られています。

意思表示指示書

終末期の延命治療の希望に加え、救急搬送時や入院初期の段階から「どのような治療を受けたいか・受けたくないか」「アレルギーや持病の情報」など、幅広い医療・ケアに関する希望を記すものです。
より日常的な緊急事態に対応するためのガイドとしての役割を持ちます。


意思表示指示書は自分で作ったものでも問題ないのか

結論から言えば、自分で作成した書類であっても、内容が明確であれば、本人の意思を確認する資料として医療現場で参考にされます。
ただし、以下の点に注意が必要です。

署名と日付の有無

いつ作成されたものか不明な書類は、現在の意思として認められにくい場合があります。
必ず自署し、作成日を明記する必要があります。

内容の具体性

単に「無理な治療はしないでほしい」と書くだけでは、具体的にどの処置を指すのか医師が判断に迷います。
厚生労働省が推奨するアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の考え方に基づき、具体的な項目を整理しておくことが望ましいです。

保管場所の共有

自分で作成して引き出しにしまっておくだけでは、緊急時に発見されません。
信頼できる第三者や高齢者等終身サポート事業者に預けておくことで、初めて有効に機能します。

自分だけで作成した書類には、記載漏れや保管場所の問題など、見落としがちな落とし穴があります。医療現場で本人の意思が適切に伝わる書類の作成を、ティアファミリースタッフがサポートします。


高齢者等終身サポート事業者が医療現場でできることとできないこと

高齢者等終身サポート事業者は、医療現場において重要な役割を果たしますが、法律上の限界も明確に存在します。

高齢者等終身サポート事業者ができること

・ 本人が事前に作成した意思表示指示書を医師へ提示する
・ 書面の内容に基づき、本人の考え方や希望を代弁する
・ 入院手続きや緊急連絡先としての対応
・ 入院時に必要となる生活備品の手配や事務的支援

高齢者等終身サポート事業者ができないこと

・ 本人に代わって治療に同意する法的権限の行使
・ 意思表示指示書に反する独断での治療方針決定

医療同意権は誰にあるのか | 高齢者等終身サポート事業者が判断できない理由

現在の日本の法律では、家族であっても包括的な医療同意権が明確に認められているわけではありません。

そのため、高齢者等終身サポート事業者は治療を決定する立場ではなく、あくまで「本人の意思を医療現場へ正確に伝える存在」として関与します。

この役割があることで、医師は本人の考えを踏まえた判断がしやすくなり、結果として医療現場全体の混乱を防ぐことにつながります。


よくある疑問

意思表示指示書や高齢者等終身サポートについて調べる方の中には、「本当に役に立つのか」「結局は意味がないのではないか」と疑問を感じる方も少なくありません。
ここでは、実際によく挙げられる疑問についてお答えします。

Q. 意思表示指示書があっても医師は従ってくれないのでは

A. 日本では、意思表示指示書に法的拘束力はありません。
そのため、医師が必ず書面どおりの治療を行う義務があるわけではない、という点は事実です。

ただし、医療現場では、本人の考えが具体的に示された書面があるかどうかで判断のしやすさが大きく異なります。

意思表示指示書は「治療を命令する書類」ではありませんが、本人の考えが具体的に整理されているほど、医師が判断する際の重要な判断材料として扱われます。

そのため、内容の整理だけでなく、保管体制まで含めて準備しておくことが重要です。
特に、延命治療の考え方や、受けたくない医療行為が整理されている場合、医療チーム内での協議がスムーズになり、不要な処置が回避される可能性が高まります。

Q. 救急時に書類が見つからなければ意味がないのでは

A. 意思表示指示書を作成しても、救急搬送時に医療機関へ届かなければ機能しません。
だからこそ、書類を作成するだけで終わらせず、高齢者等終身サポート事業者などの第三者が保管・提示できる体制を整えておくことが重要です。

事業者が緊急連絡先として登録されていれば、医療機関からの連絡に応じて速やかに意思表示指示書を提示でき、結果として本人の考えを医療現場へ確実に届けやすくなります。

Q. 作成から時間が経った書類は無効になるのでは

A. 意思表示指示書は、作成時点の本人の考えを反映したものです。
長期間見直されていない場合、現在の意思として扱われにくくなる可能性はあります。
そのため、定期的に内容を確認し、日付を更新しておくことが重要です。

高齢者等終身サポート事業者と連携していれば、生活状況や健康状態の変化に応じて、書類の見直しを行う支援を受けることも可能です。

Q. 家族が反対した場合、結局混乱するのでは

A. 意思表示指示書があっても、家族の意見と異なる場合には調整が必要になることがあります。
この点については、書類があればすべて解決するわけではありません。

ただし、本人の意思が書面で明確に残されている場合、医師は家族の意見だけでなく、本人の考えを踏まえた説明を行いやすくなります。

結果として、感情的な対立を抑える材料として機能するケースもあります。
意思表示指示書や高齢者等終身サポートは、治療を強制する仕組みでも、すべての問題を解決する魔法の制度でもありません。

一方で、本人の考えを可視化し、医療現場に伝える手段としては、現実的かつ有効な備えの一つとされています。

不安がある方こそ、事前相談が重要です

・ どこまで書いておけばよいのか分からない
・ 自分の場合、意思表示指示書は必要なのか迷っている
・ 高齢者等終身サポート事業者がどこまで関与できるのか確認したい

このような不安を感じている段階で相談することが、結果として後悔しない備えにつながります。

救急搬送時の意思表示や、意思表示指示書の作成・保管・医療機関への提示体制について、具体的な状況に応じたご案内をいたします。


まとめ

救急搬送や入院といった緊急時には、本人の意思が確認できないだけで、医療現場や周囲の負担が大きくなります。
その結果、望まない医療が行われてしまう可能性もあります。

だからこそ、
・ 意思表示指示書によって自分の医療に関する考えを可視化する
・ 救急搬送時や入院初期も想定した内容にしておく
・ 書類を確実に医療現場へ届けられる高齢者等終身サポート事業者と連携する

これらを元気なうちに準備しておくことが、将来の安心につながります。

「何から手を付ければいいか分からない」という方もご安心ください。
ティアファミリースタッフが、あなたの不安を一つずつ解消します。


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